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インドネシアと日本の外交関係の 65 年: IKN における日本の投資機会 IKN

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インドネシアと日本の外交関係

今年、インドネシアと日本は、1958 年 1 月 20 日に日インドネシア和平協定が調印されてから 65 周年を迎える。この協定により、インドネシアと日本は、経済、政治、安全保障、文化などのさまざまな分野でパートナーシップを確立し、強化してきた。日・インドネシア経済連携協定(IJEPA)により双方の貿易、投資活動の活発化が促進され、インドネシアにとって日本は非常に重要な国際的なパートナーとなっている。

インドネシアと日本の協力関係は、経済分野で顕著である。 2022年インドネシアと日本の二国間貿易総額は 347.9 億米ドルに達し、2021 年から 33.35% 増加した。この貿易額は2019年のコロナ到来前に記録した316億米ドルをはるかに上回る額である。2022年には、インドネシアが日本に対して二国間過去最大の貿易黒字63億米ドルに達し、2021年の黒字額から 158.5% 増加している。

さらに、二国の関係では、2023 年 2 月末、インドネシア政府は日本経済団体連合会 (経団連) にヌサンタラ首都 (「IKN」) プロジェクトへの投資を要請している。この投資は州都に関する 2022 年法律第 3 号 (「法律 3/2022」) により法的にも保証されている。

 

日本の機運

IKN開発プロジェクトの成功にはインドネシア政府と日本企業、両者の利害関係者の協力が必至であるが、事業拡大に向けて、未開拓地である新首都への財政支援、専門知識、技術移転等による、日本企業含めた外資系企業、また、ローカル企業の多くの進出が予想される。

IKN開発は非常に大規模であり、日系企業も大きく関わっているMRTプロジェクトやパティンバン港プロジェクトと同等、もしくはそれ以上の規模である。IKN開発では、インフラ、住宅管理などを中心に多くの分野で協力の機会が開かれており、インドネシアの財務大臣であるSri Mulyani氏は、「日本はプロジェクトでの特にネットゼロエミッションや再生可能エネルギー関連等のエネルギー部門での協力に関心を示しており、また、様々なインフラプロジェクトでも協力関係を構築していくだろう。」と述べている。

インドネシア運輸大臣であるブディ・カリア・スマディ氏は、官民連携(「PPP」)に基づくIKN開発プロジェクトへの協力を日本に提案している。 PPPは、インフラ開発のような公共プロジェクトのためにインドネシア政府と民間部門の間で形成された協力機関である。これまでインドネシアと日本は、PPPを通じてインフラ部門での協力を実施してきた。中部ジャワの発電所プロジェクトは、国際協力銀行とインドネシア政府との協力によるものである。運輸省は、PPPが、IKNで建設予定の運輸分野における多数の主要プロジェクトに再適用されることを望んでいる。現在検討中の主要な運輸プロジェクトは下記である。

  1. 「BRT(バス高速輸送システム)」 
  2.  自動運転ミニバス 
  3. 自動運転 

また、162 キロメートルの鉄道と、最大 3,000 メートルの滑走路を持つ空港が建設予定だ。 IKN 市の中心部から 40 キロ離れた空港は、インドネシア最大規模の航空機が使用される予定である。

インドネシア政府は、これらのプロジェクトの実現のためには、スマートフォレストシティ、水質、大気汚染・廃棄物管理、および住宅管理に関して世界からの信用の高い日本との協力が必須だとの意向を示している。

当プロジェクトへの日本企業の参加を促すため、インドネシア政府は IKN での新規ビジネスを促すための様々な優遇措置を用意している。投資への免税、オフィス移転免税、特定の活動に対する超減税、土地の権利、関税および消費税における特別処置、金融センターに対する特別な税務上の処置、付加価値税に対する特別処置、2023 年の政府規則第 12 号 (「GR 12/2023」) の発行による輸入関税と税金の免除等である。これらは全てのIKN関係者にビジネスライセンスを付与することで、当地でのビジネス・投資を便宜的に促すものである。

 

有望なプロジェクト

IKN 局長の Bambang Susantono 氏は、140 通以上の趣意書、または事業活動の実施への合意書をすでに受け取っており、プロジェクトに前向きな姿勢を示している。外国人投資家にとって特に関心が強い分野は、有料道路、住宅、商業活動の開発、健康や教育などの公益事業を含むインフラに関する分野である。

インドネシア政府は、投資家との協力体制の確立に引き続き注力しており、その一つとして、直接投資、資産活用、建物、政府と事業者、PPPとの協力団体など、事業体の規模に応じた枠組みを構築している。

インドネシア政府は、当開発プロジェクトが多くの投資を受けると想定し、プロジェクトに対する国家予算の制限を決定している。DPRは最終的に国家予算の20%のみを当プロジェクトに割り当てる予定だ。この予算分を優先的に中央行政地区 (「KIPP」)の開発に集中し、2024年には地域プロジェクトの完了を目標に掲げている。また、このプロジェクトは長期的な利益をもたらし得るため、世界から見たインドネシアのイメージを変える可能性がある。インドネシアは、「スマートシティ」、「スポンジシティ」、環境に優しい「グリーンシティ」の3つを新首都のコンセプトに定め、世界先鋭都市の建設を期待している。

上記3つのコンセプトから「フォレストスマートシティ」とも呼ばれる。新首都であるカリマンタンは自然の豊かさから「地球の肺」と呼ばれ、森に囲まれた都市であり、自然環境も整備していく予定である。コンセプト実現のために、苗木エリアが建設され、IKN大統領府の周りにも多くの木が植えられた。また、スポンジシティのコンセプトでは、雨水が排水路に直接入らないように吸収し、うまく土壌への浸透を高める都市を目指す。 IKN ヌサンタラが緑豊かな都市だけでなく、洪水のないスポンジシティとするために、20,000 本もの苗木がすでに用意されている。IKNが環境に優しいだけでなく、人々にとっても使いやすい全ての設備を備えたスマートシティの実現に向けて開発は進んでいる。